[5]通院 完治への道 Road to Kanchi
外来診療 ---- Part 1


8月12日〜16日

退院したからといって治ったわけでも、痛みがなくなったわけでも何でもない。ただ戦場が病院から自宅に移っただけ。至れり尽くせりの設備と心強い援軍がいなくなったのは心細いけど、自宅で何とかやっていかないといけない。

一番の問題はやはりトイレで、ちゃぷちゃぷ攻撃ができないといけないから、洗面器の用意と長期戦に備えて小型扇風機を設置してもらった。これでトイレの守りはほぼ万全。

分泌物は結構多いときがあるので、依然としてオムツを半分に切ったものをパンツに両面テープで固定したもので対処している。それでも入院していたときに比べて交換の頻度が格段に減っている。1日2回程度かな。それもオムツいっぱいに汚れることも無く、「保険」として使っている。それとヘモペーパー。これはさすがに1日に5,6回は交換している。

痛みはまだ依然として健在である。けれども、やはりかなり和らいでいる。とは言っても、まだボルタレンを飲み続けているからあまり強いことは言えない。さすがに飲むのをやめるほどにはなっていない。退院後2日目の朝は結構痛かったから座薬を入れてみることにした。座薬は冷蔵庫に保管してあるんだけど、1時間くらい常温に出しておいて少し温まったほうがいいとのことで、20分程度外に出しておいて、いざ! 自分で入れてみることにした。

座薬を自分で入れるのは初めてで、正直、どうやっていいか皆目見当がつかない。ただお尻に弾丸のような白い固形物を入れるだけなのに・・・ ちょっとGoogleしてみたら「自分で座薬を入れる方法」の解説サイトがあったから参考にしてみた。一番ポピュラーな入れ方は、ベッドや床に横向きになり、くの字の体勢をとり、足をわずかにずらす。恐らく上の足を下の足より少し前に出すのだろう。あとは肛門にずぶっと・・・いくのみ。とても親切な看護婦さんが処方薬の中に入れておいてくれた潤滑剤(表面鎮痛剤も兼ねてる便利な軟膏)を座薬の頭のほうにちょっとつけて、肛門に入れてみる。意外とすんなり入っていくのでびっくりするけど、すぐに何かにぶつかり、先へと進まなくなる。どうも肛門括約筋が強いので、無意識に力が入っているようだ。いくら力を抜こうと思っても、自律神経のコントロール下にあるらしく、思うように力が抜けない。結局、10分くらいあがいてみたけど座薬は一向に入ろうとせず、一見入ったように見えてもすぐ出てきてしまう。第一回自力座薬投入試行失敗 (T_T)

初めての外来診療の朝はそれでもちょっと痛かった。家を出る前から痛いんだから、病院までたどり着く頃には・・・と思ったらちょっと心細くなったから思い切って座薬を入れてみることに。。。 第二回自力座薬投入試行開始!! 今度はもう少し情報を収集して、力の抜き方(「あ〜〜〜」と口に出して声を出す)、投入時には人差し指の第一間接くらいは指を突っ込む、などのテクニックを入手した。さ、いざ! 今回も潤滑剤を座薬の頭につけて、横になってくの字になって「あ〜〜〜〜」っと言ってみる。今回も導入はスムーズである。しかし、座薬の本体が肛門に全部入ろうかというところでやはり突っかかってしまう。まだ力が抜け切れていないようだ。それでもちょっと力を入れて押し込んでみると数ミリ前進して、指の先っぽくらいまで入るようになった。しかし抵抗勢力はしぶとい。政治の世界と座薬の世界の共通点を垣間見た。さて、力を入れるほど括約筋も力が入るみたいで、一向に進まなくなった。まだ指は第一関節はおろか、爪が隠れるほども入っていない。今回も失敗か・・・ と思ったけど、一か八かの掛けに出ることにした。くの字の体勢から足を伸ばしてお尻に力を入れて、途中で引っ掛かっている座薬を中に押し込もうという最終作戦。これで座薬が出てきてしまったらまたもや失敗だ。でも、なんとなく座薬が中のほうに押し込まれている感触がする。いくら力を入れても今度は座薬が出てこないようだ。どうやら2回目にして成功したようだ (T_T) なんともいえない達成感。人間が一回り大きくなったような気がする。昨日までの自分とは何かが違う。そんな感じがした(かなり誇張気味)。

初の外来診療は無事に終わった。傷口はかなりきれいで、このまま清潔にしていれば大丈夫とのこと。便はちょっと硬めになってきているが、許容範囲内。でも、まだ傷口からも出ているようで、おしりちゃぷちゃぷは欠かせない。排便時の痛みはほとんど皆無だが、やはり拭くときが痛い。傷口の淵の腫れ物はまだ大きくて痛い。まだ小さくなるには1週間程度かかるらしい。でも、そのくらいで治ってくれるのなら大歓迎だ。

8月17日〜30日

退院後2週目に入ってだいぶ痛みが和らいできて、ウォシュレットが使えるようになった。これは大きな前進だ。どうやら傷口の奥はふさがったみたいで、傷口から便が出ることはなくなった。これも大きな前進だ。お尻を拭くのが大幅に楽になった。これでトイレでの作業はヘモペーパーをはさむだけになった。らくちんらくちん♪ ようやく治ってきた実感が湧いてきた。この頃からオムツを卒業して生理用ナプキンにスイッチ!!

ナプキンは優れものだねぇ。薄いのに吸収がすばらしいし、裏側に粘着剤が貼ってあるからパンツへの装着も簡単。すばらしい。ちなみに、数あるナプキンのうち、痔疾患の場合は普通の日用、あるいは軽い日用で十分である。男の場合は「羽」は無用の長物。もしかしたらブリーフの場合は役に立つのかも・・・ まあ、ナプキンは足の間に使うもので、痔疾患の場合はそのちょっと後ろだから形が微妙に違うんだけど、そこは我慢、我慢。それよりも、どうやって手に入れるか・・・

最初に手に入れたのはちょっと遠くの薬局。さすがに知り合いに目撃されることはないという安心感のためか、結構ずうずうしく品定めして買った。そこを2,3回利用したら、会社の近くの薬局でも平気で買えるようになってしまった。まあ、目撃されたら結構恥ずかしいんだろうけどね。こうやって、だんだん羞恥心が失われていく・・・

3週目の後半に会社復帰した。まだ痛みは残っているけど、徐々に体を慣らしていかないといけないからね。会社は無難にこなした。長時間座っているとジンジン、ジンジンと痛んでくるけど、これは許容範囲内。やはり社会に復帰して、早く普通の生活に戻りたいねぇ。休んでいると(誰にというわけではないけど)申し訳なくって。でも、8/30の晩に座っている状態から立ち上がろうとしたときに、お尻に不自然な力が加わって激痛が走った。それから3日間、ず〜〜〜っと痛いまま。奥のほうにダメージを受けたのかなぁ・・・ なかなかすんなりとは治ってくれなさそうな雰囲気。